この記事では、上級者向けのストレージサービスであるAWSについて解説しているとん
以前書いたこちらの記事では、ネットビジネスユーザーも便利に利用できるオンラインストレージサービスについて解説しました。
ここに記載のオンラインストレージサービスのほとんどを解説してきましたが、今回は最後にAWSというサービスを紹介したいと思います。
今まで紹介してきたサービスは、どれも大手の企業が使っているもので、誰もが一度は聞いたことがあるものばかりです。
中にはパソコンに標準インストールされていたり、会社で利用されていたりと馴染みがあるものばかりだったと思います。
ただ、今回紹介するAWSは少し馴染みがないかもしれません。
どちらかというと、エンジニアの人が使っているサービスですので、上級者向けになります。
とはいえ、ネットビジネスユーザーがメインで利用するストレージの部分については、そこまで難しい操作はありませんので、今回はAWSの概要とその中のストレージサービスの詳細を解説したいと思います。
AWSとは?
AWSとはなんだぷう?
AWSとは、Amazon Web Servicesの略で、その名の通りアマゾンが提供しているエンジニア向けのウェブサービスになります。
アマゾンといえば、ショッピングサイトのイメージしかないと思いますが、実はこういったウェブ系のサービスを展開しているのです。
今やアマゾンも超大手企業ですので、こちらも信用の置けるサービスと呼べるでしょう。
元からIT企業として有名なところが出しているストレージサービスは多くの方が知っていますが、アマゾンも提供しているとは知らなかった方が多いのではないでしょうか?
主に中級者〜上級者の方が利用しているサービスになりますが、ネットビジネスユーザーでも利用できる機能がありますので、今回紹介していきたいと思います。
AWSのメリット
まずはAWSのメリットから紹介していきます。
主なメリットは以下の6点です。
- サービスが豊富にある
- セキュリティレベルが高い
- パフォーマンスが高い
- 初期費用や契約金が不要
- リソースの拡張性が高い
- リスク分散ができる
サービスが豊富にある
まず一つ目に、サービスが豊富にあるという点です。
どんな機能があるのかについては後ほど紹介しますが、AWSは総合的なウェブサービスなので、機能が沢山ありすぎて紹介しきれないくらいです。
オンラインストレージサービスはその中の一つにすぎません。
エンジニアの方が重宝する最強のウェブサービスですので、今後プログラミングなどをしたい方は覚えておきましょう。
セキュリティレベルが高い
AWSはセキュリティレベルが高いと言われています。
大手のアマゾンが管理していることに加えて、アマゾンが独自の機能やシステムを導入し、セキュリティのレベルを強化していることも定評を受けています。
やはりウェブサービスを設置する上で、セキュリティのレベルは重要視されます。
多くのウェブサービスがAWSで運用されているのは、AWSがセキュリティレベルで信頼されている証と言えますね。
パフォーマンスが高い
続いては、パフォーマンスが高いという特徴もあります。
AWSはレンタルサーバーのような機能も持っていますので、その性能も高く、快適にシステムを設置することが可能です。
小規模なシステムでしたら、ネットビジネスユーザーが使っているレンタルサーバーでも十分ですが、企業が運営している大規模なシステムですと、それなりのパフォーマンスが求められます。
アクセスが集中してシステムダウンしたり、回線が遅いとサービスになりませんからね。
その上で大手も利用しているAWSは非常にパフォーマンスが高いと言えます。
初期費用や契約金が不要
続いて、AWSは初期費用や契約金が不要です。
従来ですと、このようなシステムを設置するためには、データセンターにサーバーを設置して管理しないといけません。
しかしAWSがあることによって、そのような初期コストも不要で、なおかつ定額の契約金もかかりません。
基本的には従量課金制となっていますので、その点においても優秀と言えますね。
無駄なく運用できそうだプゥ
リソースの拡張性が高い
リソースの拡張性が高いという特徴もあります。
AWSにシステムを構築する上で、一部のユーザーはスペック不足を感じる時があります。
その際、普通のレンタルサーバーですと、スペックの拡張をするのがなかなか難しいです。
しかしAWSにおいては、リソースの拡張性が高く、自由にカスタマイズすることが可能になっています。
リスク分散ができる
サーバーにサービスを設置する上で一番心配なのは、障害です。
データ障害が起きてしまうと、自分の管理しているサービスが全部停止してしまうので、ビジネス上かなりのリスクになるでしょう。
AWSでは、データセンターを世界中に分散し、データ障害が起きるリスクを最大限に分散しているため、その点もメリットになります。
セキュリティや安全性に力が入っているのも特徴的ですね。
AWSで何ができるの?
以上のような特徴があるAWSですが、どのようなことができるのか軽く紹介しておきます。
- データ保存:S3
- サーバー構築:EC2
- データベース:RDS
- セキュリティ対策:Amazon Inspector
- メール:AWS SES
今回の記事のメインとなるS3というオンラインストレージ機能については、後ほど詳しく解説します。
そのほか、一部ですが機能を抜粋しました。
EC2というサービスは、簡単にいえばレンタルサーバーです。
そこにウェブサイトやプログラムを設置することで、様々なサービスを展開することが可能です。
ROSというサービスは、データベースと言って、簡単にいえば色々なデータを構築できるシステムになります。
ワードプレスでいうと、記事データなどを収納している場所になりますね。
そのようなサービスもAWS上で構築することが可能です。
Amazon Inspectorというツールは、セキュリティ対策に利用できるツールになります。
こちらも大規模なサービスを展開している人が利用できる便利なツールですね。
また、AWS SESというサービスでは、メールを送信することができます。
こちらはもしかしたら、ネットビジネスユーザーも利用することがあるかもしれませんね。
メルマガなどで大量にメールを送信する際に利用するメールサーバーですので、一応存在だけは覚えておきましょう。
AWSのS3とは?
S3とはなんだぷう?
それでは上記で触れたS3について解説していきます。
S3とはAWSの中にある機能の一つで、Amazon Simple Storage Serviceの略です。
その名の通り、シンプルなストレージサービスを提供してくれています。
オンラインストレージの中ではかなりマイナーですが、ファイルの保存場所として十分利用することが可能ですので、他のストレージが一杯の方は利用してみましょう。
特に倹約家の方は、それぞれのストレージサービスの無料枠だけを使って分散してバックアップを取っています。
それだけでも数十GBになると思いますので、そのような使い方もアリだと思います。
メリットや特徴
まずはS3のメリットや特徴をまとめておきます。
ただ、大部分はAWSで紹介した内容がS3にも共通したメリットになります。
- 従量課金性
- コスパが良い
- 脅威の耐久性
従量課金性
まず一番の特徴は、従量課金制という点でしょう。
従量課金制は、1GB単位で使った分だけ課金される仕組みですので、かなり良心的だと思います。
今まで多くのサービスを紹介しましたが、使用量によって金額が変わるサービスを紹介するのは初めてです。
それくらい珍しい課金制度を取っていますので、かなり特徴的でしょう。
コスパが良い
従量課金制という制度にプラスして、利用料金もかなり格安です。
しかも使った分だけですので、最低限の課金で済みます。
他のストレージサービスは、2TBを契約して、1TBしか使っていなくても料金は変わりません。
その点を考えたらかなりコスパがいいと思います。
脅威の耐久性
3つ目に、やはり大手としての安心感がありますね。
安定のサービスになりますので、データ消失などのリスクはほぼないでしょう。
このデータ消失リスクについては具体的なデータが公表されており、その耐久性は99.999999999%(イレブンナイン)だそうです。
アマゾンS3に1万個のデータを置いていたとして、そのうちの一つが障害で消失するには、1000万年かかるそうです。
す、凄すぎだブー!!!
つまりデータ消失の可能性はほぼないということになりますね。
恐るべきS3の耐久性です。
S3のプラン
そんなS3のプランは以下の通りです。
フリー | 5GB |
最初の 50 TB/月 | 0.025USD/GB |
次の 450 TB/月 | 0.024USD/GB |
500 TB/月以上 | 0.023USD/GB |
ざっくりと、1GBあたり日本円で約2円ですね。
50TB以上から値下がりするのですが、普通の人は50TBも使いようがないので十分すぎるでしょう。
使った分だけ課金ですので、他のストレージよりも圧倒的にコスパがいいことは間違いありません。
多少共有機能やデータの直編集の部分で不便はあると思いますが、データを格納するだけであれば申し分ないですね。
S3の使い方
S3の使い方を知りたいぷう
それではアマゾンのS3を利用する方法について解説します。
ログイン、サインアップ
https://aws.amazon.com/jp/register-flow/
アカウントの登録やログインはこちらから行います。
AWSのアカウントは、買い物用のアマゾンと別のアカウントですので注意が必要です。
登録時にクレジットカードの登録がありますが、5GB以上使わないと課金はされないのでご安心ください。
AWSにログイン後、こちらの画面で全てのサービスをクリックします。
続いて、ストレージの中にあるS3をクリックします。
次の画面がS3の画面になります。
AWSの用語解説
AWSには独特な用語がありますので、まずはそこを覚えておきましょう。
パケット=フォルダ
オブジェクト=ファイル
S3の利用では、この2つさえ覚えておけばOKです。
ファイルのアップロード
早速ファイルのアップロードを行なっていきましょう。
まずは、この画面でパケットの作成を行います。
次の画面でアップロードを押してファイルを選択することによって、ファイルのアップロードが可能になります。
ファイルの共有
続いてファイルの共有についてですが、S3にはファイルの共有機能がありません。
その点が唯一のデメリットでしょう。
シンプルにストレージとしての利用だけになります。
ページの読み込みを早くするS3化とは?
続いて、ネットビジネスで利用するかもしれないS3化という方法があるので解説しておきます。
S3化ってなんだぷう?
一般的にS3化と呼ばれているわけではありませんが、ランディングページなど、画像を大量に使用するページに多くのアクセスを集める際、ページの読み込み速度を上げるための方法があります。
その方法が、画像の部分だけをS3にアップロードして、そこから読み込ませるというやり方です。
本来ですと、ウェブページを置いているサーバー内にHTMLファイルやCSS、そして画像データを一括で置くと思います。
しかしこれでは、読み込みを一つのサーバーで行うことになるので、大量のアクセスがあった時にページの読み込み遅延が発生します。
それを防ぐために、データを置くサーバーを分散し、処理を軽くするのです。
ここでいうS3化は、画像ファイルだけをS3に置いて、そこから画像を呼び出してページに表示します。
やり方はシンプルで、表示するHTML内の画像のURLを、S3上に置いたファイルの画像URLに置き換えるだけです。
<img src=”画像URL” >
この画像URLの部分に、S3から取得したURLを記載します。
URLはここからコピー可能です。
今後ネットビジネスで稼ぐ上で、LPを公開して集客することもあるでしょう。
その際に便利なやり方になりますので、参考にしてください。
画像だけS3に置いて読み込む、覚えとくトン!