この記事では、SEOにおけるカニバリゼーションについて解説しているとん
SEO対策をしながらブログ運営を行なっていると、思わぬトラブルが起きる場合があります。
良かれと思っていた対策が、実はSEO的には悪い方向にいってしまっていることも時にはあるでしょう。
また、気づかないうちにSEOに悪影響を与える記事の書き方やブログ運営をしている場合もありますので、自分のやり方に問題がないか定期的に確認することが大事です。
その方法の一つとして、カニバリゼーションという現象について今回は解説していきます。
このカニバリゼーションという現象は、ブログを運営している方は、一度は経験するであろう、割とよくある現象です。
聞き慣れない言葉だと思いますがこれからのSEOで非常に重要な項目になりますので、この記事で覚えておきましょう。
キーワードカニバリゼーションとは?
カニバリゼーションってなんだぷう?
キーワードカニバリゼーションとは、直訳すると“共食い”を意味する言葉になります。
同じブログの中で、複数の記事同士のキーワードがバッティングしてしまい、お互いの足を引っ張っている状態のことを指します。
このカニバリゼーションというビジネス用語は、SEOの世界だけではなく、一般的な会社のサービスでも起こっています。
自社が持っている複数のブランドが、ターゲットとしている顧客層を奪い合ってしまい、お互いの足を引っ張っている状態もよくあることです。
ブログの場合、頑張っている人ほど定期的に記事を更新するため、どんどんブログ内にコンテンツが蓄積されてきます。
ブログにコンテンツが蓄積されるのは良いことなのですが、いずれネタ切れも起きるでしょう。
ネタ切れが起きてくると、以前に書いた記事と同じようなテーマを再度書くというシチュエーションも出てきます。
その際に、昔書いた記事で狙っていたキーワードと、新しく書いた記事のキーワードが被ってしまう結果になります。
そうなると、Googleはどちらの記事を評価すれば良いのかわからず、キーワードに対するブログ記事の評価が分散してしまうのです。
基本的にカニバリゼーションは起こって欲しくないことですので、なるべく改善していく必要があります。
カニバリゼーションが起こる原因は?
なんでカニバリゼーションは起こるんだぷう?
キーワードのカニバリゼーションが起こってしまう原因は、主に以下の3つが考えられます。
- ページタイトルが似ている
- ページのコンテンツが似ている
- 上位表示に適したキーワードが似ている
つまりは、そのページが上位表示されるのにふさわしいキーワードがバッティングしてしまっていることが原因になります。
Googleは、まずタイトルに入っているキーワードで記事の内容を判断します。
そして次にコンテンツ内の見出しや文章内のキーワード、画像の<alt>タグを判別します。
このときに、本来ならどちらの記事のキーワードもバッティングしていなかったとしても、Googleが間違って同一のキーワードとみなしてしまうことがあるのです。
カニバリゼーションとは、Googleのアルゴリズムの一種のバグのようなものです。
もちろん改善はされてきていますが、どうしても対処が難しい場合もあります。
全く違うキーワードを意識していたとしても、記事のコンテンツをGoogleのAIが読み取って同じキーワードで表示すべきと判断してしまうこともありますので、その点については諦めるしかないようです。
重複コンテンツとの違いは?
それって重複コンテンツと判断されるってことぷう?
今の説明を聞いて、重複コンテンツとの違いについて疑問に思う方もいるでしょう。
重複コンテンツはSEOを行う上で、最もやってはいけないことです。
重複コンテンツとカニバリゼーションでは、ペナルティの重さが全く違います。
重複コンテンツというのは、ほぼコピペをした記事のことを指します。
記事の内容が8割以上同じなものを重複コンテンツと言いますので、意図せずキーワードがバッティングするだけのカニバリゼーションとは全く違うのです。
その点は抑えておきましょう。
キーワードカニバリゼーションにメリットはある?
キーワードカニバリゼーションについて概要は把握できたと思いますが、果たしてこれにメリットはあるのでしょうか?
多くの方が疑問に思う点だと思いますが、唯一メリットとして挙げられるのは、検索の上位を自分のブログ記事で独占できる場合です。
例えば、検索の1位と2位を自分のブログ記事にできたら、相当なクリック数を集めることができるでしょう。
基本的にカニバリゼーションは悪い面の方が多いので、メリットとしてはそれくらいです。
カニバリゼージョンによってどんな悪影響がある?
カニバリゼーションの悪影響について教えて欲しいぷう
あまりメリットはないと説明しましたが、それでは一体どのようなデメリットがあるのか解説していきます。
デメリットは主に以下の4点です。
- ページの評価が分散してしまう
- コンバージョンを取り逃す
- ユーザーの満足度が下がる
- ロングテールのアクセス数が減る
ページの評価が分散してしまう
まず、ページの評価が分散してしまうという点が1番のデメリットでしょう。
例えばページの評価が80点だった場合、二つの記事があることによって50点と30点に評価が分散してしまうことがあります。
評価が80点で検索1位を取れていたなら、かなり損ですよね。
本来1位を取れていた評価が分散することによって、検索5位と検索10位に記事が表示されてしまうというようなことがあるのです。
極端な例ですがこれが現実に起きているので、カニバリゼーションの確認は定期的に行なっておく必要があります。
ただ、逆に言うと、この対応を行うことで記事の評価が集約され、検索順位が上昇する場合も存在します。
ですので、チャンスと捉えることもできるでしょう。
コンバージョンを取り逃す
続いてのデメリットとして、コンバージョンを取り逃すという点が挙げられます。
ほとんどの記事は、何かしらのアフィリエイト案件を成約するために公開していると思います。
「コンバージョン率の高い記事A」と「コンバージョン率の低い記事B」があったとして、
この二つの記事でキーワードがバッティングしてしまい、記事Bが検索3位、記事Aが検索7位になってしまったらどうでしょう?
コンバージョン率の高い記事Aが検索下位にいくことによって、多くの成約を取り逃がしていることになりますよね。
カニバリゼーションが発生してしまうと、このようなトラブルも起きますので、大きな機会損失に繋がることがあります。
ユーザーの満足度が下がる
ユーザーの満足度が下がるというデメリットもあります。
先ほどと同様に、記事Aはユーザー満足度が高く、記事Bは満足度が低いとします。
その場合、満足度の低い記事の方が検索上位にいってしまいますので、その点でも損してしまうことになるでしょう。
カニバリゼーションが発生してしまうと意図しない記事が上位にいってしまい、本当に上位にいって欲しい記事が下位にいってしまうこともザラにあります。
ですので、しっかり対処して、本当にユーザーに見せたい記事を上位に表示させることが大切になります。
ロングテールのアクセス数が減る
ブログ初心者の方は、どんどん記事を書いてコンテンツを増やすことが重要です。
最初のうちは、コンテンツが溜まってきて満足してしまうと思いますし、バッティングが起こっていてもある程度のアクセスは来ます。
しかし、短期的には結果が出ているように見えても、長期的に見れば大きな機会損失をしていることになります。
上記のように、本来アクセスをもっと取れていた記事が下位に埋もれていたりと、長期的なアクセスと比べれば、とんでもない差が生まれます。
ですので、ある程度ブログ運営に慣れてきたら、過去の記事を見直すようにしましょう。
カニバリゼーションを見つける方法
カニバリゼーションはどうやって見つけるんだぷう
それでは、そんなデメリットだらけのカニバリゼーションはどうやって発見すれば良いのか、解説していきます。
割と簡単ですので、時間のある時に探してみましょう。
キーワード検索を行なって確認する
まずはキーワード検索を行なって目視で確認する方法があります。
記事で狙っている特定のキーワードで、まずはGoogle検索を行います。
Google検索を確認し、自分のブログの記事が複数インデックスされていないのかを確認しましょう。
もし1ページ目に、複数のブログ記事が同じキーワードでインデックスされてしまっていた場合、それは完全にカニバリゼーションになります。
該当の二つの記事を記録し、次の章で解説する対処方法を試してみましょう。
ただ、Google検索で一つずつキーワード検索を行うのは、シンプルですがかなりの手間がかかります。
ですので、次で説明するサーチコンソールを使った確認方法も試してみましょう。
サーチコンソールで確認する
サーチコンソールは、Googleへインデックスを行うために、ほとんどのブログ初心者の方が登録しているはずです。
まずはこちらから、Googleサーチコンソールへログインしましょう。
続いては、左のメニューから「検索パフォーマンス」をクリックします。
続いて、下に「(検索)クエリ」が表示されているので確認しましょう。
検索クエリとは、自分のブログ記事に訪れる際にユーザーが検索した検索キーワードです。
調べたいキーワードをクリックすると、詳しいページに飛ぶことができますので、クリックしましょう。
次のページが開いたら、「ページ」という項目をクリックします。
すると、「そのキーワードでどれくらい検索結果に表示され、どれくらいクリックされているのか」がわかります。
複数のページが表示された場合、クリック数の割合を確認してみましょう。
どちらから片方に極端に集中していた場合、特に問題なくページが表示されています。
意図したいページの方がアクセスが多い場合、うまくいっているということですので、そのまま放置しましょう。
ただ、複数のページのクリック数が均衡している場合や、意図しないページのクリック数の方が多い場合、カニバリゼーションが起こっていると言えます。
その場合は対処が必要ですので、キーワードのクリック数が多いものから、優先して取り組んでいきましょう。
カニバリゼーションを解消する方法
カニバリゼーションはどうやって解消するんだぷう?
カニバリゼーションを発見したら、次はそれを解決していきましょう。
解決方法を4つ紹介します。
ただし、この方法の成功率は100%ではありません。
先ほども記載したように、カニバリゼーションは一種のバグですので、どうしてもGoogleのクローラーが記事の内容を読み間違えてしまうことがあります。
ですので、どうしても解決できない場合は、固執せずに記事をどんどん書いていきましょう。
- 記事のキーワードの見直し
- noindexにする
- 301リダイレクト
- ページを統合
- canonicalタグで正規化
記事のキーワードの見直し
まずは記事で狙っているキーワードを見直してみましょう。
こちらは「重要度の低いバッティング記事で狙うキーワードを他のものに変更してバッティングを防ぐ」というシンプルなやり方になります。
その際、また別の記事とバッティングしないように、予めキーワードリサーチを行うようにしましょう。
他の記事と被らないキーワードで記事を構成しなおせば、それがまた新たな集客のきっかけになりますので、さらなるアクセスアップが期待できます。
1記事1キーワードが原則
基本的に記事で狙う検索キーワードは「1記事1キーワード」が原則になります。
これがカニバリゼーションを防ぐ一番の方法です。
例えば検索キーワードにこのような類似キーワードがあったとします。
SEO対策
SEO対策 メリット
SEO対策 テーマ
SEO対策 キーワード
この時、ひと昔前のブログ手法では、
「SEO対策」で1記事
「SEO対策 メリット」で1記事
「SEO対策 テーマ」で1記事
「SEO対策 キーワード」で1記事
というように細分化して記事を書いていました。
しかしこのようなやり方をしてしまうと、SEO対策というキーワードでカニバリゼーションを起こしてしまいます。
ですので、最新のSEO対策では、
「SEO対策」が記事タイトル
見出しで
「SEO対策 メリット」
「SEO対策 テーマ」
「SEO対策 キーワード」
というように、1記事内に類似キーワードの内容をまとめるというやり方が主流になっています。
こうすることによって、記事のボリュームもある程度出せますし、記事のバッティングを防ぐこともできます。
基本的なSEO対策の方法ですので、改めて覚えておきましょう。
noindexにする
続いての対策は、noindexにして対応する方法になります。
noindexとは「その記事をGoogleにインデックスさせない」という設定です。
多くのブログテーマでは、記事の投稿編集画面でnoindexの設定ができるようになっています。
もし不要な記事のインデックスによって他の記事の上位表示が妨げられているのなら、不要な記事をインデックスから削除してしまえば解決します。
これが一番簡単でしょう。
ただし、インデックスから削除するということは検索結果に出なくなるということなので非常にもったいないです。
ですので、よっぽど価値のない記事や不要な記事でない限り、この方法を使用するシチュエーションはないでしょう。
インデックスしなくていい記事かどうかしっかり判断するとん
301リダイレクト
続いてはリダイレクトを行う方法になります。
リダイレクトとは、簡単にいうと、特定のページに訪れたユーザーを他のページに強制的に転送する機能のことを言います。
先ほどの例になぞって、記事Bよりも記事Aにアクセスを流したい場合、記事Bに訪れたユーザーを記事Aに転送することによって、コンバージョンやユーザー満足度を保つことができるでしょう。
しかも、このリダイレクトを使用して転送した場合、ページの評価も引き継がれるようになります。
元々分散していたページの評価が一つに集まりますので、この方法はかなり有効な手段になるでしょう。
リダイレクトの詳しいやり方についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。
ページを統合
ページを統合してしまうというのも一つの方法ですね。
2つのページがバッティングしてしまっているなら、メインの記事の方へ内容をまとめて一つの記事にしてしまうというやり方もいいでしょう。
片方の記事にない内容をもう一方の記事へ移植するというやり方になりますので多少手間ですが、記事のボリュームは上がるでしょう。
こちらの方法についても、カニバリゼーションの対応方法として有効ですので、試してみる価値はあります。
canonicalタグで正規化
最後に、今後のSEO対策を行う上で一番重要と言われている、canonicalタグの使用について説明します。
canonicalタグとは、Googleのインデックスを正規化するために使用するHTMLタグです。
このタグを使用すると、カニバリゼーションを起こしているページを正規化することが可能になります。
先ほどの例に沿って、記事Bの集まっている評価を記事Aに統合したいとします。
その場合、記事Bのソースの<head>タグ内に記事A(https://A.com/)を指定したcanonicalタグを貼り付けます。
<head>
<link rel=”canonical”href=”https://A.com/”/>
</head>
こうすることによって、記事Bに集まった評価が記事Aの評価と統合されます。
- Googleの検索エンジンが評価する際は同一ページ扱い
- ユーザーが閲覧する際は2ページ存在している
このような都合の良い状態にすることが可能なのです。
ですので、今後のSEO対策を行う上ではcanonicalタグを使用し、評価を集めたい記事に評価を集約するという作業が重要になるのです。
ページを管理するのが少し面倒な作業になると思いますが、Googleが公式に認めているHTMLタグですので、有効性は高いです。
ページを両方残しつつ、ページの評価を集約するというメリットだらけの方法になりますので、ぜひ利用していきましょう。
ちなみに、ワードプレスでブログ記事を編集している場合、canonicalタグを利用する方法がわからないと思います。
その際は、canonicalを挿入できるテーマを使用するか、プラグインを導入して利用するようにしましょう。
そのプラグインの代表として、All in One SEO Packを紹介しておきます。
このプラグインの使用方法については、要望が多ければ追加しますので、楽しみにしていてください。
カニバリゼーションを解消して検索上位を狙ってくとん!