この記事では、たびたび問題になっているステルスマーケティングについて解説しているとん
基本的にアフィリエイト業界はまだ歴史が浅く、法律の整備もそこまで追い付いていません。
そのこともあって、アフィリエイトの世界はやりたい放題になっているという側面もあります。
代表的なのはFacebookやYouTubeの広告ですが、かなり怪しい広告が溢れていた時期がありました。
その結果多くのユーザーが被害にあったようですが、明確な逮捕者というのは特に出ていません。
明らかな薬機法違反だと逮捕の可能性はありますが、その他のグレーなやり方だと、アフィリエイターのモラルに頼らざるを得ない状況なのです。
また、広告を配信するプラットフォーム側もある程度規制をしていますが、彼らは広告費が入れば儲かるので一定数放置している現状もあります。
このように、アフィリエイトの世界では法律問題がいくつかあるのです。
そして、アフィリエイト業界も含めて世間的にたびたび問題になるのが、ステルスマーケティングです。
芸能人や企業がステマを行ったりと、たびたび問題になっていますので、今回はそのステマについて解説していこうと思います。
ステルスマーケティングとは?
ステルスマーケティングってなんだぷう?
まずステルスマーケティングについて概要を解説していきます。
ステルスマーケティングは、よく「ステマ」と略されて呼ばれている言葉で、誰でも一度は聞いたことがあると思います。
このステマとは、「企業から報酬などの対価をもらっているにも関わらず、第三者の中立的な立場を装って商品のPRをする行為」のことを指します。
もしくは、企業が一般のユーザーを装って自社の商品を勧めたり、裏でサクラを雇って商品の宣伝をすることもステマと呼ばれています。
いわば自作自演の宣伝手法ということになりますね。
ステマはいつの時代も常にあると思いますが、ネットマーケティングが普及してから、さらにそれが加速しました。
ネットはある程度の匿名性がありますのでなりすましがしやすく、ステマの温床になっているのです。
ただ、内容によってはすぐにバレて後で炎上することもありますので、ステマの扱いには十分注意する必要があります。
ステマのメリット
まずはステマのメリットについて解説していきます。
基本的にやってはいけないことですが、一応はメリットもあります。
- 良い口コミで集客ができる
- 一時的に収益が増える
- 小規模で行えばバレない
良い口コミで集客ができる
まずは、ステマによって良い口コミを演出することで集客が期待できます。
基本的に一般ユーザーの声として評判が広まりますので、それによって集客につながることが期待されます。
一時的に収益が増える
そして集客が成功することによって、一時的にですが売り上げが上がります。
これはバレるまでの期間継続することになりますが、一時的にでも収益が上がれば良いと思っている方は沢山いると思います。
その結果ステマを行う人が後を絶たないということになりますね。
小規模で行えばバレない
そしてステマは小規模で行えばほとんどがバレません。
ネットは匿名性が高いため、よっぽどのミスをしない限り、小規模にちまちま行っているステマを見分けるのは難しいでしょう。
小規模にビジネスを行なっている方は、小規模にステマを行うことで売り上げを少し増やした状態をキープ可能です。
なので、本当はダメですが、やっている人は沢山いると思います。
ステマのデメリット
その一方ステマには多くのデメリットが存在しています。
- バレるとバッシングを受ける
- その後の信用を失う
バレるとバッシングを受ける
まず一番のデメリットは炎上です。
このご時世、ステマは世間からの目が厳しいです。
なのでステマがバレると、当然ながらネットで炎上するでしょう。
そのビジネスに対してのイメージも悪くなり、逆に今度は悪い評判の方が増えてしまいます。
今まで上げてきた評判が一気に崩れ去ってしまいますので、かなりハイリスクと言えるでしょう。
その後の信用を失う
そしてそのダメージは将来に続きます。
一度信用を失ってしまうと、それを取り戻すのは非常に難しいです。
ステマを行った人物や企業はそれ以降も信用を失い続け、誰からも相手にされなくなってしまう可能性が高まります。
なので、ステマは非常にハイリスクハイリターンと言えるでしょう。
ただ、一時的にだけ稼いで逃げるつもりであれば、最適となってしまうのも現実ですね。
ステマが批判されている理由
なんでステマが批判されているんだぷう?
ステマがこれほどまでに批判されている理由を改めて考えてみました。
理由としては主に以下の3つが挙げられるでしょう。
- 消費者を騙していることになる
- 業界に対しても評判が下がる
- ブランディングに悪影響が出る
消費者を騙していることになる
まず1番の原因は、消費者を騙していることにつながっているからでしょう。
基本的にステマで投稿されるPRはほとんどが嘘のレビューになります。
投稿者は企業からお金を受け取っている、もしくは企業自身がステマを行っているので、商品を良く見せるために嘘も投稿します。
本当は欠点がある商品でも欠点がないように投稿するのがステマです。
そしてそのようなステマでしか商品を売っていない場合、商品自体が粗悪な場合も多いです。
商品の良さだけで口コミを集めることができないからステマに走るのです。
なので、結果的に商品を購入する消費者が一番損をしてしまいます。
結果的に消費者を騙すことになっているため、バッシングされるのです。
業界に対しても評判が下がる
そしてステマを行うと、その同業者のイメージも下がってしまいます。
他の業者も同じようなやり方で宣伝しているのかを疑われてしまいますし、本当のクチコミでもステマと疑われてしまいます。
ですので、ステマを行った業者は、同業者からも嫌われてしまうのです。
業界に対しての不信感が生まれてしまうと、結果的に自分たちの利益も減ってしまいますので、十分注意が必要です。
ブランディングに悪影響が出る
続いてはブランディングに悪影響が出るという点です。
一度ステマを行ってしまうと、その企業のブランド力が下がってしまいます。
つまり、他の部署で行っている事業にも悪影響が出るのです。
ですので、より批判が生まれるということになります。
ステマに関する法律問題
ステマって法律的にどうなんだぷう?
続いては、ステマに関する法律問題について紹介していきます。
ステマは世間的に騒がれているのですが、法律問題については実際のところどうなのでしょうか?
その実態について解説していきます。
日本でのステマは違法ではない?
まずは日本でのステマの法律事情についてです。
ステマは、実は法律上の明確な基準がないのが現状です。
これがステマの絶えない原因の一つでもあるでしょう。
考えてみればわかるのですが、たびたび問題になるわりにはそれに伴って逮捕されたという話は一度も聞きません。
ステマと直結するような法律もなく、現状ステマについてはグレーゾーンになっています。
ただ、やり方によっては、以下の法律に触れる可能性もありますので、注意が必要です。
- 景品表示法
- 不正競争防止法
- 健康増進法
- 医薬品医療機器等法
- 医療法
- 不当景品類及び不当表示防止法
これらの法律に抵触する可能性もありますので、気をつけましょう。
また、不当景品類防止法ではこのような文章があります。
この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134#A
不当景品類及び不当表示防止法
口コミサイトなどにある書き込みも顧客の誘因になります。
ですのでそこになりすまして投稿するとステマになります。
なので口コミの部分においても注意が必要です。
ただ、ここの嘘が発覚することも少ないですし、証拠を掴むのも難しいでしょう。
ステマが直ちに違法になって罰則が加わるということを考えにくいのが日本の現状です。
アメリカでは法律で規制されている
一方、アメリカではどうなのでしょうか?
アメリカは、連邦取引委員会が2009年に「広告における推奨及び証言の利用に関する指導」を改定し、明確にステマを規制しています。
この点ではアメリカが一歩先を行っていますね。
イギリスでもステマが規制されている
ちなみにイギリスでもステマが明確に規制されています。
2008年に「不公正取引からの消費者保護に関する規制法」を施行しています。
このように各国で取り扱いが違いますが、ここをグレーとしているのは日本らしい気がしますね。
ステマの事例
ステマの事例を知りたいぷう
ここまででステマについては大体分かったと思います。
では世間を騒がせたステマにはどのような事例があるのでしょうか。
代表的なものについて紹介していきます。
アナ雪2漫画事件
まずはアナ雪2の漫画事件からです。
これは有名な映画である「アナと雪の女王2」のPRで起こった問題です。
何が起こったのかというと、映画の感想を漫画にしたイラストがTwitterに複数投稿されました。
それが不自然すぎて、ステマ疑惑が浮上。
ウォルトディズニーがそのミスを謝罪する結果になったのです。
本来はPR投稿であることを表示してユーザーに投稿してもらうはずが、それがなく投稿されステマ疑惑が出てしまったようです。
このように、超大手の企業でもミスでステマを起こすこともありますので、注意が必要ですね。
ペニオク事件
続いては2012年のペニオク事件です。
これもかなり有名な芸能人の不祥事です。
ペニーオークションという、落札するたびに手数料がかかるオークションがありそれが炎上しました。
ステマという言葉を世の中に広めるきっかけになった事件です。
落札するために手数料がかかり、なおかつ金額が上がっていくと手数料も上がっていきます。
つまり、運営が自作自演で入札を沢山行えば、不当に手数料を稼げるのです。
そして問題なのが、芸能人を使ったステマです。
当時多くの芸能人が、ペニオクで安く商品を落札できたという嘘の投稿をSNSで行いました。
実際は入札なんかしていないにも関わらず、企業から依頼されて個人的に利用したように見せかけたのです。
それがバレて、芸能人含め炎上しました。
干された芸能人もおり、この事件は日本のステマ事件の中で一番有名でしょう。
食べログ事件
飲食店の評価などが見れる食べログですが、ここの口コミレビューでステマが発覚しました。
飲食店に高評価をつける業者が存在し、その業者が飲食店に営業をかけたことが問題発覚のきっかけです。
食べログ自体が指示していたわけではないのですが、食べログ自体の評判を下げる事件とも言えるでしょう。
やらせを行なっている業者は複数あったようで、そこから口コミへの印象が一気に悪くなりました。
これも非常に悪質なステマ事件と言えるでしょう。
女子アナ美容室事件
これは今年に入って発覚した一番新しい事件です。
何が起きたのかというと、フジテレビの女子アナの複数名が、とある美容室で30万円分のサービスを受けました。
そしてそのことをSNSで投稿してPRしたのですが、実は30万円分のサービスは支払っておらず、無償で受けていたのです。
ギャラを貰ったというより、サービスを無償で受けるという対価を得ていることが原因でステマとされてしまったのです。
現金を支払わずサービスを対価として受けたにも関わらず、それを隠してPRするとこれもステマになってしまいますので、注意が必要ですね。
ステマにならないためには?その防止法は?
ステマにならない方法はあるのかぷう?
これまでの内容でステマはいけないことと認識したと思いますが、それを防止する方法について解説します。
一番簡単なのは、PRであることを明記することです。
これはグーグルアドセンスの規約でも定められていますが、アドセンス広告を貼る際は、その直前に「スポンサードリンク」というようなPRであることがわかる表記をする必要があります。
これと同じように、何かの商品をアフィリエイトする場合は、これがアフィリエイトであるということがわかるようにしましょう。
ただ、多くの場合、フッターにある特記事項の部分に、アフィリエイトプログラムを利用していることを明記するだけで十分です。
ASPの規約にない場合は、サイトのどこかに記載しておけばリスクを減らすことが可能ですので、忘れずに1文記載しておきましょう。
以上がステマに関する注意事項です。